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ボーン・レガシー [映画 は行]

ボーン・レガシー を観てきました。

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アクション映画としてとても面白かったです。
ジェレミー・レナー自身がTV番組のインタヴューでこの映画で一番キツかったシーンという、雪山の川に潜って底から指示の入った防水カプセルを取ってくるところから始まりますが、水面に浮いている男のシルエットを水底方向から捉える絵柄は、ボーン・アイデンティティで、ジェイソン・ボーンが記憶を失って地中海に浮いていて漁船に救われたシーンへのオマージュですね、当然。(ネコでもわかるレベル[わーい(嬉しい顔)]
レイチェル・ワイズも好きだし、エドワート・ノートンとか、この映画の役者陣はかなり揃っています。
でも、アクション映画としては相当いいレベルの映画ですが、ジェイソン・ボーン・シリーズと主張すればするほど、哀しさが漂う気がします。
元々、マット・デイモンが出ないのに、タイトルにボーンと使うところに、ヒトの褌で相撲を取ろうとしているなぁ…感が漂っていました。
【鑑賞日:2012年9月29日(土)】

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以下、思いっきりネタばれですのでご用心・・・・・


アラスカの訓練小屋の寝床の上の梁にナイフでいろいろな名前が彫り込まれていて、その中にはジェイソン・ボーンの名もありましたが、実はジェイソン・ボーンとこの映画の主人公アーロン・クロスは互いの存在を知りません。(接点無いはず。もっとも、ボーン・レガシーが、TVニュースに反応していたけれども...アレはなんだろうか...)CIAの上層部は両方を知っていて、同時に対応を迫られて右往左往していたけれど、2人の名前が交錯するのはその程度。

CIA上層部(※)のエドワート・ノートンは、トレッド・ストーン計画とその後継のブラックブライアー計画がジェイソン・ボーンとパメラ・ランディのお蔭で明るみに出てしまったことから、芋蔓式に明るみに出されてしまうとヒジョーにヤバイ計画を、自ら潰す(抹消する)ことにし、関係者を全員抹殺するという手荒な手段で秘密を守ることにし、順次実行[爆弾]に移していく。
※映画観ているだけだとポジションはよくわからないが、かなりの権限を持つリーダー。パンフ買ったのでCIAの司令塔に当たる国家調査研究所の人間と分かるが所長なのか何なのか、役職は書いてなかった。指揮してたから、所長?

…で、アラスカで訓練なのか、人体実験なのか…の最中のアーロン・クロス(ジェレミー・レナー)にも、魔の手が迫るが辛くも脱出・・・という辺り、掴みはOKです。

一方、マルタ(レイチェル・ワイズ)はアメリカの片田舎の何やらバイオ医学系の研究所の研究者ですが、ここにも魔の手が迫るが辛くも彼女も生き延びる・・・・(これは偶然、幸運にも...)
マルタはすぐ下で説明するアウトカム計画の生理学者で、被験者の体調管理を担当していた…。

アーロン・クロスは、実はアウトカム計画のメンバー(No.5)で、[ぴかぴか(新しい)]DNA操作[ぴかぴか(新しい)]により知力・体力を強化されていて、定期的に2種類の錠剤を服用させられていた(それを服用しないとどうなるかの明確な説明は無い)。で、あまり明確に描かれていないけれど、コードネーム:アーロン・クロスを与えられる前のケネス・キットソンはどうも知能障害があってそれが強烈なコンプレックスになっていたことを思わせる短い描写がある(軍の中でもイジメも受けていた??)。それが薬の効果で知力が向上し、人並より上な活躍ができるようになったら、今度は薬が切れて元に戻るのが、彼にとっては非常に怖い・絶対に避けたいことの最上位に来る。それで薬に固執し、血眼になっていたところに、研究所で数度会って顔馴染(と彼は感じている)マルタが研究所での銃撃事件で生き残り…という新聞記事を見掛け、彼女なら錠剤を手配してくれるはず…・と調べて訪ねて…
一方、生き残って、自宅で呆然としていたマルタのもとには、事情聴取がしたいと数名の男女が突然CIAから訪ねてきて…
・・・・という話なんですが、割と、前半の話の展開が速く、説明も端折られてる感が強く、アーロンとマルタの話が跳び跳びに描かれるので、ストーリーに付いて行くのになかなか骨が折れます。上に書いたのも、多少想像で補足しているので、勘違い・事実誤認があるかも…・ 
ま、でも、だいたいこんな話です。 さすがにこれ以上は書かないけれど。。。。。

・・・・・・で、ここで、私が納得がいかないのは、SFになってしまっていること[exclamation×2]
だって、遺伝子操作で超人的能力を持ったエージェントですよ。
それはもう、ボーン・シリーズとは言えん[爆弾]でしょう[exclamation&question]
ボーンを名乗ってはイカン[exclamation×2][爆弾]と、私は思うわけです。


・・・・と、こんなところに拘っているのはたぶん私だけだと思います。
この点を脇に置くと、スリリングでとっても楽しめる映画でした。
ジェイソン・ボーンという看板に頼れば客が呼べてある程度のヒットが保証されますが、自信が無いのか!!とか、志の低さが恥ずかしくないのか!!と、傍からは見えます。
マット・デイモンが降りたからこういう脚本になったのか、元々、こういう構想だったのかはわかりません。
実際の諜報の世界では当然、こういう、DNA操作やそれによる人体強化の研究はやってるんだろうとも思います。成人への遺伝子操作で、もう身体の中で動いている細胞のDNAを組み替えて、超人的・知力体力を発揮させるなんて、理論上だけでも成り立つのかなぁ…・という疑問はあります。キャプテン・アメリカもこのパターン??
受精卵のDNA操作でゼロスタートの発生時からのコントロールなら理解しやすいんですけどね....
・・・で、とりあえず、錠剤で必要な成分を継続摂取させ、その後、ウィルスに加工して細胞内のDNAを操作する技法を確立して、薬剤の継続摂取無しで効果を永続させる方法を確立して…という流れは、元SF好きとしては設定が理解できるので、別段、そんなところに文句をつける気はありません。
受精卵に遺伝子操作をするのは倫理的に許されなくとも、成人に本人同意で後天的遺伝子操作をするのは許されるのか…と言うと、説明内容に起こりうる全てのリスクを網羅することができるはずがないので本人同意が成立し得ないし、そもそも明白に人体実験だし、この映画のアウトカム計画は被験者に無告知で進められているのが明白だから人道上の大問題だし…。明るみに出たらマズイからこそ、エドワート・ノートン演じるリック・バイヤーはやや過激に反応してアウトカム計画を手荒に闇に葬ることにしたのでしょう。アチコチの筋は通っていて、ボーンと絡めずに映画撮っていたら普通に楽しめたんじゃないかなぁ…という気がして残念です。

繰り返しますが、映画としては面白いです。ふつうは文句は付かない(私が偏屈なだけ)と思います。

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コメント 4

怪しい探麺隊

> のむら さん
nice! をありがとうございました。
by 怪しい探麺隊 (2012-10-06 04:13) 

aneurysm

番外編としても割り切れませんでした。

つぎの脚本は、マーブルに売った方がいいと思います(笑)
by aneurysm (2012-10-07 21:40) 

怪しい探麺隊

> aneurysm さん
nice! とコメントをありがとうございました。
まだ続けられる余地残した終わり方でしたが、もう結構…な感じでした。
ホントに、ボーンと関連付けて欲しくなかった…と思います。

by 怪しい探麺隊 (2012-10-08 12:43) 

怪しい探麺隊

> inuneko さん
nice! をありがとうございました。
by 怪しい探麺隊 (2012-10-22 07:12) 

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