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灼熱の魂 [映画 さ行]

正月1発目から灼熱の魂を観てきました。
新年いきなりには重いのかも知れないなぁ...とは思っていました。 でも、気になっていたんで。。。。
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【鑑賞日:2012年1月6日(金)】

重過ぎました.......

日本人には宗教の対立はハッキリ言ってピンと来ません。  
冒頭からショッキング。妹が異教徒と駆け落ちしようとするのを見つけ妹の恋人なのにその異教徒をいきなり射殺[どんっ(衝撃)]する兄。なんの申し開きをする合間も与えず、問答無用でいきなり、当然のように撃つのです。
泣き崩れる妹に対し、祖母までが一族の恥と呼びます

レバノンと思われるけれども国名は出て来ない国の内戦の模様が延々続きます。
宗教絡みの対立はエスカレートして熾烈・血みどろになりがちですが、ホントに....。
バスが襲われますが、襲ったのはキリスト教右派。銃撃して停めたバスの上からガソリンを撒いて乗客のイスラム教徒の生き残りごと燃やすために火を付けようとするキリスト教徒に、主人公・ナワルは十字架を見せて「私はキリスト教徒よ!」と叫び、1人難を逃れます。バスに乗り合わせたムスリム母娘の幼い娘だけでも一緒に助けようと「私の娘よ」と叫びながら母親から引き剥がし、抱いてバスから逃れたところでバスに火が掛けられます。子供を救ったとホッとする間もなく幼い娘は抱く手を振り解きお母さん!!と叫びながら燃えさかるバスに走っていく遠景ショット... そこでパン[どんっ(衝撃)] と乾いた銃声パッタリ倒れる小さな小さな人影....(当然ながら駆けていく幼い無害な女の子後ろから狙って撃っている.....)

安穏とした無宗教の日本人(私)からすると、信じられない光景です。
そもそも、クリスチャンなのにそういう過激・無慈悲なことするの…という想いもありますが、社会情勢が安定していない時期ならキリスト教だって血みどろの抗争史があるわけで....(十字軍の遠征なんか、そういうキリスト教徒の暴力・侵略の具体例ですよね...)
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無宗教は日本では普通であっても、諸外国においては異常なこと。 全世界の大多数の人々は何かしらの神を信じています。この元になった舞台の作者もこの映画の監督も恐らくは信じる神を持っているはず。 その神はどういう意図を以ってこれほど過酷な運命を主人公に与えたと、各々が解釈しているのかを聞いてみたい気がします。(神の御意図を人間が忖度するなど畏れ多いことだ...と片付けられてしまうとは思いますが...)

宗教抗争なんかどうでもよくなるほどの過酷な運命が主人公を襲いますが、そのことは書けません。

主人公がカナダで双子を育てる約20年?の間は変わり者ではあっても真の過酷な運命をまだ認識していません。(・・・なので、重箱の隅突きと認識していますが、この映画のチラシの「お母さん、あなたが生き続けた理由を教えてください」には、ちょっと違うんじゃないかなぁ...という気がします。)

自らの過酷な運命を認識したら、呆然と固まってしまい、急速に弱って・・・
・・・・でも、その最中に、双子の父親宛と双子の兄宛の2通の手紙を書き、2人の子宛の2通の遺書(指示)を書き、長年秘書を務めた公証人には遺言の執行を頼んで逝きます。
遺書には、墓には墓石も墓碑銘も要らない。約束を守れない者には墓碑銘は無い…とあります。
そして双子の手により、彼らの父親宛と彼らの兄宛の手紙が手渡された時、ようやく双子宛の手紙が(公証人の手から)渡され、沈黙が破られ、約束が守られ、初めて墓に墓石が置かれ墓碑銘が刻まれる・・・と。

何しろ印象的なのは、主人公の呆れるほどに強固な意思の強さ。こんなに意思の強いヒトは少なくとも身の周りにはいません。

この映画のキーワードの1つは約束です(注)。
約束は絶対に守るもの。宗教だって(十戒の昔から)神との約束です。
約束を守ることを使命とする「公証人」の秘書であったこと自体が主人公ナワルを象徴するような職業選択で、ちゃんとそこから既に意味があったようです。(娘が数学者というのも意味があるのかな...)
(注)もうひとつのものすごく重要なキーワードがあるんですが、それはネタが割れてしまうので書けません。後から考えると、あんなところで神の存在と絡めて言われていた...という超重要なキーワード。
双子が2通の手紙を渡したことによって、物語の始めの約束が守られ、怒りの連鎖が断たれる。 双子への遺書の内容そのものが恐らくはこの話のテーマであり、結論


正直言うと、ここまで苛烈な運命だと、なぜ、このナワルがここまでの苛烈な運命を背負う必要があったのか、背負わされる理由があるのか、そのどこに神の意志や神の正義があるのか…という気持ちすら、無宗教者(私)には浮かんでしまいます。(だって、間尺に合わないもの.... イエスにも匹敵するような・・・・という気すらします。)

この映画、一度観るといろいろ気になる点が出てきてもう一度観て考えたい気がするものの、あの重さにもう一度立ち向かうのか....と思うとそのハードルの高さに退いてしまう気持ちと、もう一度見たい気持ちと.....  なかなか悩ましいところです。

タグ:灼熱の魂
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怪しい探麺隊

> つむじかぜ さん
nice! をありがとうございます。

by 怪しい探麺隊 (2012-01-10 23:32) 

non_0101

こんばんは。
ようやく決心をしてチャレンジしてきました。
重かったですね(T_T)
映画だからと分かっていてもズドーンと来ました。
でも、観て良かったです☆
by non_0101 (2012-01-18 23:26) 

怪しい探麺隊

> non_0101 さん
nice! とコメントを ありがとうございます。
重いですよね。
これ、やはり母が子を想う想いの強さと愛がキーなので、本当のところは女性でないと味わえないのかも知れない…なんていうと、男の「逃げ」でしょうか.... 難しいです、この映画。
by 怪しい探麺隊 (2012-01-19 00:59) 

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