それでも夜は明ける [映画 さ行]
◆ それでも夜は明ける
南北戦争前の19世紀前半に実在した黒人男性ソロモン・ノーサップの自伝を映画化した衝撃の伝記ドラマ。ニューヨークで普通の市民として自由な生活を送っていた主人公が、ある日突然何者かに誘拐され、南部の農園に売り飛ばされた末に体験する想像を絶する奴隷生活の行方を描く。主演は「キンキーブーツ」「ソルト」のキウェテル・イジョフォー、共演にマイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチ、ポール・ダノ、ブラッド・ピット。監督は「SHAME -シェイム-」のスティーヴ・マックィーン。
ニューヨークに暮らす音楽家のソロモン・ノーサップは生まれながらの自由黒人。妻子とともに、白人を含む多くの友人に囲まれ、幸せな日々を送っていた。だがある日、2週間の興行に参加した彼は、興行主に騙され拉致された末、奴隷市場に送られてしまう。自分は自由黒人だとどれだけ必死に訴えようが、無駄な抵抗だと悟るのに時間はいらなかった。そして名前も人間としての尊厳も奪われ、奴隷として大農園主フォードに買われていく。それでも農場では、その有能さを認められ、温厚なフォードに気に入られるソロモンだったが…。
【鑑賞日:2014年3月9日(日)】
以下、ネタばれです。
北部NY州でそこそこ裕福なヴァイオリン奏者だった主人公ソロモン・ノーサップはワシントンでのサーカス興行の伴奏に誘われ、公演打ち上げで泥酔させられて自由黒人の証明を盗られ、奴隷商人に売り飛ばされてしまう.....
たかだか160年前のアメリカの歴史上の恥部の映画化。12年という時間の経過が具体的でなく、ストーリーの中で分かり辛いのが難点か。(生還後の子供たちの成長ぶりでは、当然、時間の経過が示されるが、それまでは全くわからない。)
奴隷たちに聖書を読み聞かせる開明的な農園主(最初の主人)のフォード(ベネディクト・カンバーバッチ)にしても奴隷制否定の思想には立てないし、有能と目を掛けているソロモンが農園の偏狭な大工(ポール・ダノ)から逆恨みを受けてリンチに掛けられても解決することもできずに、ソロモンを奴隷に苛酷と分かっている農園主のエップス(マイケル・ファスベンダー)に売ってしまうという方法でしかトラブルを回避できない(つまり首もとまでどっぷり奴隷制に使っているのは全く同じ)。
黒人奴隷を所有物・家畜・いたぶって楽しむ対象・ストレス発散材料としか見ていないエップス(マイケル・ファスベンダー)の仕打ちはヒドイなぁ…と思う一方で、(数少ない拉致後の生還例という解説があったけれど)ちゃんと法的手続きで自由になるところがまた逆にアメリカのスゴイところだという思いが複雑に交錯する...... そして、生還後に白人を被告として訴えても黒人は証言できない法があった...という辺りは酷いなぁ…と、アメリカという国の『正義と不当の振れ幅の大きさ』に呆れかえる思い。
昨秋の「42~世界を変えた男~」(ここをクリック → ▼ )ではたかだか60年前に残っていた差別を描く映画であったし、アメリカにおける奴隷制の実態なんて我々は何も分かっていない....
原作はソロモン自身の手記で1850年代の出版。 映画にできるまでに160年の歳月を要した。
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2014/3/7(金)
南北戦争前の19世紀前半に実在した黒人男性ソロモン・ノーサップの自伝を映画化した衝撃の伝記ドラマ。ニューヨークで普通の市民として自由な生活を送っていた主人公が、ある日突然何者かに誘拐され、南部の農園に売り飛ばされた末に体験する想像を絶する奴隷生活の行方を描く。主演は「キンキーブーツ」「ソルト」のキウェテル・イジョフォー、共演にマイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチ、ポール・ダノ、ブラッド・ピット。監督は「SHAME -シェイム-」のスティーヴ・マックィーン。
ニューヨークに暮らす音楽家のソロモン・ノーサップは生まれながらの自由黒人。妻子とともに、白人を含む多くの友人に囲まれ、幸せな日々を送っていた。だがある日、2週間の興行に参加した彼は、興行主に騙され拉致された末、奴隷市場に送られてしまう。自分は自由黒人だとどれだけ必死に訴えようが、無駄な抵抗だと悟るのに時間はいらなかった。そして名前も人間としての尊厳も奪われ、奴隷として大農園主フォードに買われていく。それでも農場では、その有能さを認められ、温厚なフォードに気に入られるソロモンだったが…。
≪ all cinema online より ≫
【鑑賞日:2014年3月9日(日)】
以下、ネタばれです。
北部NY州でそこそこ裕福なヴァイオリン奏者だった主人公ソロモン・ノーサップはワシントンでのサーカス興行の伴奏に誘われ、公演打ち上げで泥酔させられて自由黒人の証明を盗られ、奴隷商人に売り飛ばされてしまう.....
たかだか160年前のアメリカの歴史上の恥部の映画化。12年という時間の経過が具体的でなく、ストーリーの中で分かり辛いのが難点か。(生還後の子供たちの成長ぶりでは、当然、時間の経過が示されるが、それまでは全くわからない。)
奴隷たちに聖書を読み聞かせる開明的な農園主(最初の主人)のフォード(ベネディクト・カンバーバッチ)にしても奴隷制否定の思想には立てないし、有能と目を掛けているソロモンが農園の偏狭な大工(ポール・ダノ)から逆恨みを受けてリンチに掛けられても解決することもできずに、ソロモンを奴隷に苛酷と分かっている農園主のエップス(マイケル・ファスベンダー)に売ってしまうという方法でしかトラブルを回避できない(つまり首もとまでどっぷり奴隷制に使っているのは全く同じ)。
黒人奴隷を所有物・家畜・いたぶって楽しむ対象・ストレス発散材料としか見ていないエップス(マイケル・ファスベンダー)の仕打ちはヒドイなぁ…と思う一方で、(数少ない拉致後の生還例という解説があったけれど)ちゃんと法的手続きで自由になるところがまた逆にアメリカのスゴイところだという思いが複雑に交錯する...... そして、生還後に白人を被告として訴えても黒人は証言できない法があった...という辺りは酷いなぁ…と、アメリカという国の『正義と不当の振れ幅の大きさ』に呆れかえる思い。
昨秋の「42~世界を変えた男~」(ここをクリック → ▼ )ではたかだか60年前に残っていた差別を描く映画であったし、アメリカにおける奴隷制の実態なんて我々は何も分かっていない....
原作はソロモン自身の手記で1850年代の出版。 映画にできるまでに160年の歳月を要した。
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