終戦のエンペラー [映画 さ行]
終戦のエンペラー を観てきました。
この映画で、あぁそうだったのか...と思ったのは、マッカーサーが大統領選挙に出ようとしていたということ。どうもいろいろな写真がたくさん残っているなぁ....と以前から思っていて、従軍記者が撮影したニュース画像なんだろうけれど、みんなちゃんとポーズを取っていて、撮らせようと思って撮られているので、どことなく引っ掛かっていました。 全て、将来の大統領選挙を意識して、イメージ戦略に沿った証拠写真の集積が目的。なぁるほど・・・・と思いました。(え?みんな知ってた? あ! そんならスンマセン <(_ _)>)
【鑑賞日:2013年7月27日(土)】
このポスター↓は、主要登場人物が並んでいます。主人公のフェラーズ准将役のマシュー・フォックス、トミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、西田敏行。西田敏行が初音映莉子演じるアヤのおじで、元駐米日本大使館の駐在武官であった鹿島大将の役で、結構重要な役でカッコいい。
あと、5月に亡くなった夏八木勲の演じる宮内次官の関谷貞三郎はカッコ良かった。この関谷貞三郎はこの映画のプロデューサーの奈良橋陽子さんのおじい様とのことで、その関係を正々堂々と公開している(H.P.やパンフレットに明記している)ところがまたカッコ良い気がする。昭和天皇の戦争責任を聞かれ、開戦前の御前会議で明治天皇の御製を披露したと、スックと立ち上がり深々と一礼して朗々と聞かされても、目が点になる外人の気持ちはよくわかる。・・・でも、日本人からするとそれが言わんとするところはよくわかるし、形式的なポジションに祀り上げられていた天皇ができる抵抗の仕方は、それが精一杯であったことも分かる(もっとできただろう、というヒトがいることも分かる。)
この場面と、終わりのマッカーサー邸で例の記念写真を撮ってからの、天皇のマッカーサー向けのコトバがこの映画のピークでしょうね。
白黒付けずに曖昧にしておく日本風のやり方(結果的に誰に責任があるのか不明瞭)と、神道という宗教に根差す天皇制と、天皇の存在と地位(立ち位置)等々がアメリカ人にはまるで理解不能というのは、頭で分かっていたけれどいちいち見せられるとなるほど...という感じ。
そもそも、昭和天皇の立ち位置なんて、それだけで本や論文が何冊も書けるであろう、ヤヤコシイものだし、日本人にだってわかっていない。(書きようによって、右翼が騒いだり、左翼が騒いだりの、鬱陶しい問題があるんで本だって多くないし、本があると左右どちらかに寄っているからあんまり読む気も起らないし....)
私の場合、毎年、この頃になると出てくる文藝春秋の特集とか、昭和天皇独白録を読んだことある程度の知識ですが、天皇の戦争責任云々に関してはすべて今までどこかで報道された材料だけで作っていた。
右に寄るでも左に寄るでもなく、真ん中を行っていて、みょうに胸がザワザワ騒ぐことのない、気持ちの良い映画であったと思います。
とても自然な日本の描き方は、日本の映画、日本の監督ではないとは信じられない。まぁ、日本人がプロデューサー他何人も絡んでいると、この辺は違いますね...(細かな??がゼロとまではいかなかったが。)
2013/7/27(土)公開
冒頭、爆撃機エノラ・ゲイの広島への原爆投下から始まり、もう間もなく厚木基地に着く、マッカーサーの機内の様子に繋がります。日本は降伏したとはいえ、兵士がゲリラ化して襲ってくるのではないかという見方に対し、マッカーサーに意見を聞かれた側近のフェラーズ准将は「天皇が無条件降伏を命じたのであるからそういうことは起こらない」と、アメリカ人には理解し難いところに基づく説明をします。マッカーサーはそれを受け容れ、勇敢にも武器も持たずに身一つで機を降りていくところの写真を撮らせます。もちろん、トレード・マークのコーンパイプを咥えて。この映画で、あぁそうだったのか...と思ったのは、マッカーサーが大統領選挙に出ようとしていたということ。どうもいろいろな写真がたくさん残っているなぁ....と以前から思っていて、従軍記者が撮影したニュース画像なんだろうけれど、みんなちゃんとポーズを取っていて、撮らせようと思って撮られているので、どことなく引っ掛かっていました。 全て、将来の大統領選挙を意識して、イメージ戦略に沿った証拠写真の集積が目的。なぁるほど・・・・と思いました。(え?みんな知ってた? あ! そんならスンマセン <(_ _)>)
【鑑賞日:2013年7月27日(土)】
このポスター↓は、主要登場人物が並んでいます。主人公のフェラーズ准将役のマシュー・フォックス、トミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、西田敏行。西田敏行が初音映莉子演じるアヤのおじで、元駐米日本大使館の駐在武官であった鹿島大将の役で、結構重要な役でカッコいい。
上段左端のマシュー・フォックスは、ちょっと帝都大戦のカトーみたいですが.....
あと、5月に亡くなった夏八木勲の演じる宮内次官の関谷貞三郎はカッコ良かった。この関谷貞三郎はこの映画のプロデューサーの奈良橋陽子さんのおじい様とのことで、その関係を正々堂々と公開している(H.P.やパンフレットに明記している)ところがまたカッコ良い気がする。昭和天皇の戦争責任を聞かれ、開戦前の御前会議で明治天皇の御製を披露したと、スックと立ち上がり深々と一礼して朗々と聞かされても、目が点になる外人の気持ちはよくわかる。・・・でも、日本人からするとそれが言わんとするところはよくわかるし、形式的なポジションに祀り上げられていた天皇ができる抵抗の仕方は、それが精一杯であったことも分かる(もっとできただろう、というヒトがいることも分かる。)
この場面と、終わりのマッカーサー邸で例の記念写真を撮ってからの、天皇のマッカーサー向けのコトバがこの映画のピークでしょうね。
白黒付けずに曖昧にしておく日本風のやり方(結果的に誰に責任があるのか不明瞭)と、神道という宗教に根差す天皇制と、天皇の存在と地位(立ち位置)等々がアメリカ人にはまるで理解不能というのは、頭で分かっていたけれどいちいち見せられるとなるほど...という感じ。
そもそも、昭和天皇の立ち位置なんて、それだけで本や論文が何冊も書けるであろう、ヤヤコシイものだし、日本人にだってわかっていない。(書きようによって、右翼が騒いだり、左翼が騒いだりの、鬱陶しい問題があるんで本だって多くないし、本があると左右どちらかに寄っているからあんまり読む気も起らないし....)
私の場合、毎年、この頃になると出てくる文藝春秋の特集とか、昭和天皇独白録を読んだことある程度の知識ですが、天皇の戦争責任云々に関してはすべて今までどこかで報道された材料だけで作っていた。
右に寄るでも左に寄るでもなく、真ん中を行っていて、みょうに胸がザワザワ騒ぐことのない、気持ちの良い映画であったと思います。
とても自然な日本の描き方は、日本の映画、日本の監督ではないとは信じられない。まぁ、日本人がプロデューサー他何人も絡んでいると、この辺は違いますね...(細かな??がゼロとまではいかなかったが。)
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終戦のエンペラー映画パンフレット 監督 ピーター・ウェーバー キャスト マシュー・フォックス、トミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、西田敏行
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- メディア: おもちゃ&ホビー
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