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図書館戦争 [映画 た行]

図書館戦争 を観ました。
2013/4/27(土)公開
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岡田准一はSP(ドラマ、映画 野望編・革命編)以来、アクションシーンに注目しています。 図書館戦争という元ネタはアニメ版も含めてまるで知らない(そういう世代なので...)けれども、面白そうだな…と思ってみることにしました。

【鑑賞日:2013年4月28日(日)】
ユナイテッド・シネマ


この作品の最大のポイントは年号にあります。(「えーーー?!そこぉ??」という声が聞こえてきそう。)
大前提で、1988年にメディア良化法が制定され、翌年、「正化」という年号になったと、説明されています。昭和から(平成ではなく)正化になった・・・・ということは、この世界の日本の話ではないパラレルワールドSFなので、そもそも検閲は憲法違反のはずなのに…という疑問を抱くこと自体が無駄になります。

憲法21条と21条第2項をどのように解釈したら、メディア良化法や良化特務機関が許されるんだ?? あんなに明確に表現の自由の保証や検閲禁止が規定されているのだから、どう曲がって解釈してもあれは有り得ないじゃないか?! と言いたくなるのはこの世界の日本国憲法に基づいた意見。 この図書館戦争の世界の日本国憲法がどんな規定内容かは何も語られていない。この物語の中の憲法では検閲も禁止されていないのかも知れない・・・・という辺りが、この「正化」という年号の中に語られている(はず)。

私も四半世紀以上前にウッカリ法学部を卒業してしまったんで、冒頭部分が物凄い抵抗感でした。
有害図書の取り締まりのために銃器の使用が許されるとか、日野図書館事件でいきなり問答無用で市民に無差別発砲した様子とか、有り得ないじゃないか…と思ってしまうわけです。
メディア良化法制定時にどのように違憲問題をクリアしたのかの説明が全くない。「メディア良化法や良化特務機関が憲法違反じゃない」という解釈は本当はしようがないから、そこは触れずにいるのかと、最初思ったんですが、待てよ…パラレルワールドなのにここの憲法も規定内容が同じなんて決まり、どこにもないじゃないか…と思い至りました。この設定に四の五の言っても仕方ないんです。この世界の日本国憲法はこうなっている設定で・・・・と、憲法の書き振り自体が違うから違憲じゃないんだ...と説明すりゃあ、一件落着です。(もっとも、原作小説を読んでいないのでそこらへんがどうなっているのか分かりません。あくまでこの映画だけ観ての無理やりの納得の仕方です。)

・・・で、検閲が合法化され、メディア良化隊は一般市民に発砲しても良いというトンデモ設定を、別の世界の話となんとか嚥下できると、この物語はそこそこ面白い
岡田准一は格闘技の師範資格をいくつか持っているだけあって、アクションが迫力あって良いです。
銃撃戦も国産映画にしてはすごくて、建物の柱のコンクリートが弾着でボロボロ剥げるところなんぞはまだマトモだったころのマトリクスみたいだった。

・・・・なので、別の世界の日本によく似ているけれどいろいろ違う国の物語としてみると、まぁまぁ面白いので、お暇ならどうぞ。









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コメント 4

non_0101

面白い映画でしたね~
この作品を観ると、憲法改正って怖いなあと思ってしまいます。
本が自由に読める時代って大切ですね☆
by non_0101 (2013-05-12 13:07) 

怪しい探麺隊

> non_0101さん
nice! とコメントをありがとうございました。
私は「表現の自由が無くて検閲がまかり通る社会」が恐いと思いました。

いまの憲法にこれだけ明確に表現の自由の保証と検閲の禁止が書いてある以上、憲法のどこをどう解釈してもこの映画のようなメディア良化法を「合憲」「有効」と言いくるめることはできないので、いまの日本ならこんな国にはなりません(ちゃんと、「メディア良化法は違憲であり無効」となるはずです)。
憲法改正よりも議論を端折ってプロセスを進めてしまう政治の方が怖く、むしろ、地方自治の世界で、知事が大統領のごとき権力を持っておかしなことをする場合の抑止力が無いことが心配です。
過去に無茶な地方税法の改正をやって、特定業種狙い撃ちで理不尽な法人税を課税し、案の定、訴訟で負け、ただ法定利息6%を付けて差し上げた愚かな首長は数人居ます。私は、その首長個人の責任を追及し、個人損害賠償で自治体に返納させるべきだと思いますが(民間企業が株主代表訴訟を受けるように)、そのような動きは1つもありませんのでやり放題です。

最近、「表現の自由について学校で教えちゃイカン!」と言い出した国があるようで、そういう国にこの映画を輸出したら良いと思いますが、上映許可が出ないんでしょうね。もう苦笑いするしかないです。
by 怪しい探麺隊 (2013-05-12 15:15) 

コザック

法律の後ろ盾って言葉でお互い解釈して戦争までやり合っちゃうなんて、、本当にこわいなぁ~と思っちゃいました。
ありえない!って一言では言えないような気がして怖かったです。
話はちがいますが、岡田君の格闘シーンは期待どおりで楽しませてもらいました(^^)
by コザック (2013-05-16 00:46) 

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