ワン・デイ 23年のラブストーリー その2 [映画 わ行]
もう1回、ワン・デイ 23年のラブストーリー です。
もっとも再度映画館に行ったわけではないです。 もう1回行くにはちょっと勢いが要ります。
この映画のトレーラー、15秒バージョンは「男女の友情は成立すると思う・・・・85%」で始まるし、
本予告編も「惹かれあいながら親友の関係を選んだ2人・・・・」なんて言っているけれど、この宣伝の仕方、(ワザとだろうけれど)混乱している(…というか、ハチャメチャ、…というかウソ)。
この映画は日本語副題にもある通り、完全なラブ・ストーリーであって、男女間の友情ウンヌンというのは話題性を狙ったごまかしだと思う。
1988年からの23年間…ということは、2011年(映画製作の年)まで。
節目はいくつかあって、1992年と1996年と2000年と2003年と、そして2006年。
ラストの5年間はもうどうでもいいような感じで、現実に跳んだ年もあるから23年間でも描かれた7月15日は23回ではない(ホントはね)。
最後の2011年は本当の主人公デクスターにだけ意味を持つ。
今回も、物凄いネタばれです。
観ていない人の興味を殺ぎますので未見の方は鑑賞後に読むことを強くお勧めします。≫
この映画でエマは初めから恋愛感情だった。それがこれ以上ない完全な一方通行で、デクスターは「友だちでいよう」とその場しのぎで逃げた。 エマはそういう形であろうともデクスターとのつながりを維持したかったから、友だちで満足のフリをしていただけ。いつか恋愛に変わることをずっと願っていたけれども、その一方でデクスターのプレーボーイ振りも知っていたから、デクスターに捨てられて傷つき、この関係にトドメを刺されるのが嫌で、1992年に旅行した時もルールは守って…なんて言い出して、予防線を張っていた。
単に遊ばれるんじゃなくて、真面目に愛してくれるまでは友達ごっこの方が良いという選択....
デクスターの方はこれ以上無いほどどうしようもないダメンズなので、自分が本当に必要としているのは誰か薄々気付きつつも、派手で享楽的な生活と女遊びから抜けられないし、エマには甘えたいときに甘えるだけというムシの良い関係を続けていた....
エマはずっとデクスターを愛していたが、とうとう1996年には愛してる。でももう好きじゃないの…というスゴイ台詞で別れを告げる。(別れを告げながらもloveだっていうんだからスゴイ。)
…で、振られたデクスターは2000年に別の女の子とできちゃった婚。エマは友だちの結婚式の場で久々に逢ったデクスターから残酷な事実を告げられる。( あなたが父親に?! おめでとう なんて笑顔だけれど.... )
この二人、ホントにワザとのようにタイミングが合わない(ワザと作者がそうしているんだろうから当然だけど)。
・・・・・・で、その作者の妨害?を跳ね除けて2003年にようやく15年経ってあるべき姿を取り戻し、進むべき方向にベクトルが一致したのに、わずか3年で2006年。
冒頭シーンと同じ図柄が出たところで作者(脚本家)と監督の意図が見えて
あ、あ、あ、ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ.....と、映画観ながら叫んじゃいそうになりました。 これはトラウマになります。
話が跳びますが、私はデビット・フィンチャーのセブンのラスト数分間がトラウマになっていて、あの映画は恐ろしくて観れません。神経が磨り減って正視できないんです。
この映画でもこのくだりはそうなるかも.....(映画の種類は全く違うんですけど....)
セブンと違って救いなのは、ヒトの悪意によるものでないことと、ほかのシーンのエマが輝いていること....
1990年や91年の自分に自信がなくて落ち込んでいたエマでさえも輝いていた。
もし丘を駆け下りたイキオイでそのまま・・・・だったら、この2人はどんなその後の23年間を過ごすんだろうか....(別に23年で区切らなくても50年でも60年でもいいけれど.....)
デクスターはダメンズが本性なので、その場合、2.3年で本性が出てダメになっちゃっていた気もしないでもない。 15年という時間をかけてデクスターのアクが抜けたからこそ成立し得た恋愛だったのかも知れない・・・・と思う。あぁ、それなのに、それなのにそれなのに・・・・・・
ラストで、かわいく成長しつつある娘のジャスミン(ホントに可愛かった。ときにはオヤジに付き合ってくれるあたりもカワイイ。)と想い出の丘に来たデクスターの穏やかな表情にほんの小さな救いを感じないでもないけれど、やっぱり納得いかないなぁ...
もう止めます。。。。。
もっとも再度映画館に行ったわけではないです。 もう1回行くにはちょっと勢いが要ります。
この映画のトレーラー、15秒バージョンは「男女の友情は成立すると思う・・・・85%」で始まるし、
本予告編も「惹かれあいながら親友の関係を選んだ2人・・・・」なんて言っているけれど、この宣伝の仕方、(ワザとだろうけれど)混乱している(…というか、ハチャメチャ、…というかウソ)。
この映画は日本語副題にもある通り、完全なラブ・ストーリーであって、男女間の友情ウンヌンというのは話題性を狙ったごまかしだと思う。
1988年からの23年間…ということは、2011年(映画製作の年)まで。
節目はいくつかあって、1992年と1996年と2000年と2003年と、そして2006年。
ラストの5年間はもうどうでもいいような感じで、現実に跳んだ年もあるから23年間でも描かれた7月15日は23回ではない(ホントはね)。
最後の2011年は本当の主人公デクスターにだけ意味を持つ。
今回も、物凄いネタばれです。
観ていない人の興味を殺ぎますので未見の方は鑑賞後に読むことを強くお勧めします。≫
この映画でエマは初めから恋愛感情だった。それがこれ以上ない完全な一方通行で、デクスターは「友だちでいよう」とその場しのぎで逃げた。 エマはそういう形であろうともデクスターとのつながりを維持したかったから、友だちで満足のフリをしていただけ。いつか恋愛に変わることをずっと願っていたけれども、その一方でデクスターのプレーボーイ振りも知っていたから、デクスターに捨てられて傷つき、この関係にトドメを刺されるのが嫌で、1992年に旅行した時もルールは守って…なんて言い出して、予防線を張っていた。
単に遊ばれるんじゃなくて、真面目に愛してくれるまでは友達ごっこの方が良いという選択....
デクスターの方はこれ以上無いほどどうしようもないダメンズなので、自分が本当に必要としているのは誰か薄々気付きつつも、派手で享楽的な生活と女遊びから抜けられないし、エマには甘えたいときに甘えるだけというムシの良い関係を続けていた....
エマはずっとデクスターを愛していたが、とうとう1996年には愛してる。でももう好きじゃないの…というスゴイ台詞で別れを告げる。(別れを告げながらもloveだっていうんだからスゴイ。)
…で、振られたデクスターは2000年に別の女の子とできちゃった婚。エマは友だちの結婚式の場で久々に逢ったデクスターから残酷な事実を告げられる。( あなたが父親に?! おめでとう なんて笑顔だけれど.... )
この二人、ホントにワザとのようにタイミングが合わない(ワザと作者がそうしているんだろうから当然だけど)。
・・・・・・で、その作者の妨害?を跳ね除けて2003年にようやく15年経ってあるべき姿を取り戻し、進むべき方向にベクトルが一致したのに、わずか3年で2006年。
冒頭シーンと同じ図柄が出たところで作者(脚本家)と監督の意図が見えて
あ、あ、あ、ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ.....と、映画観ながら叫んじゃいそうになりました。 これはトラウマになります。
話が跳びますが、私はデビット・フィンチャーのセブンのラスト数分間がトラウマになっていて、あの映画は恐ろしくて観れません。神経が磨り減って正視できないんです。
この映画でもこのくだりはそうなるかも.....(映画の種類は全く違うんですけど....)
セブンと違って救いなのは、ヒトの悪意によるものでないことと、ほかのシーンのエマが輝いていること....
1990年や91年の自分に自信がなくて落ち込んでいたエマでさえも輝いていた。
もし丘を駆け下りたイキオイでそのまま・・・・だったら、この2人はどんなその後の23年間を過ごすんだろうか....(別に23年で区切らなくても50年でも60年でもいいけれど.....)
デクスターはダメンズが本性なので、その場合、2.3年で本性が出てダメになっちゃっていた気もしないでもない。 15年という時間をかけてデクスターのアクが抜けたからこそ成立し得た恋愛だったのかも知れない・・・・と思う。あぁ、それなのに、それなのにそれなのに・・・・・・
ラストで、かわいく成長しつつある娘のジャスミン(ホントに可愛かった。ときにはオヤジに付き合ってくれるあたりもカワイイ。)と想い出の丘に来たデクスターの穏やかな表情にほんの小さな救いを感じないでもないけれど、やっぱり納得いかないなぁ...
もう止めます。。。。。
思い返すとこの頃が幸せだった…という時 があるもんですよね....
ワン・デイ 23年のラブストーリー オリジナル・サウンドトラック
- アーティスト: サントラ
- 出版社/メーカー: USMジャパン
- 発売日: 2012/06/13
- メディア: CD
映画パンフレット ワン・デイ 23年のラブストーリー 監督 ロネ・シェルフィ キャスト アン・ハサウェイ、ジム・スタージェス パトリシア・クラークソン
- 出版社/メーカー: 東宝東和
- メディア:
ネタばれOKです。最後はどうなるのか詳しく知りたいです。内容を知っても興味のある映画だったら行きます。
by 月夜のうずのしゅげ (2012-07-04 16:42)
こんばんは。
全くの同感です。デクスターもほんとはエマを愛していたのに、
それに気づかないダメンズなんですよ。でも最後は気付いてよかったですよね。最後のデクスターの表情が爽やかでよかったですね。
by coco030705 (2012-07-05 00:14)
> 月夜のうずのしゅげ さん
こんばんは。
nice! とコメントをありがとうございました。
by 怪しい探麺隊 (2012-07-06 01:05)
> coco030705 さん
こんばんは。
nice! とコメントをありがとうございました。
前年7/15のイアンのコトバもあっての穏やかな気持ちなんでしょうね...
by 怪しい探麺隊 (2012-07-06 01:12)
この作品、宣伝で“衝撃のラスト”とうたっていたので、冒頭のシーンから時間が遡っていくのを見て、
誰がいつどんな事態になってしまうのか気づいてしまいました。
最初にそんな覚悟をしてから観ていたので、エマの可愛い笑顔を観るたびに切なかったです(T_T)
せめて本当のラストシーンが笑顔で終わっていたのでほっとしました☆
by non_0101 (2012-07-07 21:37)
> non_0101 さん
こんばんは。
私は冒頭では「何か危なっかしさ」を意識の隅で気にしつつもその時は気付けず、上記の通り、もう一回出てきて気付きました。
その瞬間は衝撃で椅子から跳ねそうになりました(ホラー映画で脅かされたように)。
時間が癒すのは分かるんですが、でも、悲しいです。
by 怪しい探麺隊 (2012-07-10 01:15)